ウソつきより愛をこめて
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夜の帳が降りてきた頃、ようやくベッドの上に静寂が訪れる。
嵐のように愛し合った後、翔太は私を抱きしめたまま、いつの間にか深い眠りの世界へ落ちてしまった。
そろそろ起きてもらわなくちゃ、新幹線の時間に間に合わないのに。
年上のくせに子供のように安心しきった彼の寝顔は、いつまで見ていても全然見飽きない。
甘やかなこの時間を壊すのがもったいないから、もう少しだけ。
さらりと彼の前髪を撫でれば、薬指に光る結婚指輪が目に入って、更に幸せな気分に包まれていく。
私が幸せである以上に、翔太を幸せにしてあげたい。
子供が好きな翔太に、早く二人の子供を抱かせてあげたい。
この強い思いが、二人の未来に繋がっていくことを願って。
幸せそうに微睡む翔太の頬に、私は一足早く誓いのキスを贈る。
嘘つきな私からあなたへ、
偽りのない愛を込めて。
【完】
