可愛い彼にはご注意を!




さまざまな事業に手を出していてあらゆる面で他社と対立ができてしまうほどの大きな会社。


今の社長はその3代目で2代目よりもさらに事業を大きく広げてかなりのやり手らしい。(沙希が言うには)



私はその中のブライダル企画部に属している。


結婚式に関することを仕事としていて、いわゆる人に幸せを売る仕事。



何て言ったら聞こえが悪いかもしれないけどそういう仕事をしている。


そういえば、今日目覚めたホテルもうちの会社のホテルだった気がする・・・。




「っていうか、社長を拝まないってどういう事!?」

「そんな、神様みたいな行為はしないよ・・・。」

「しなさい!!うちの社長はカッコいいし可愛いんだから!!」

「う、うん・・・。」



興奮したように言う沙希に私は引いてしまう。


駄目だな・・・。



私はこういう話には本当に疎い。


やっぱり、ついていけない。




「笑った顔は天使の微笑み。
でも、仕事をバリバリしている時にたまに笑う顔は悪魔の笑顔。
そんな顔を持っているんだからね!!」

「そうなんだ・・・。」




2つの顔を持っているのが特徴だと沙希が教えてくれた。


やっぱり、上の人間になると顔を使い分けないといけないから大変なのかな?


そんなことを思いながら私は仕事に取り掛かった。



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