可愛い彼にはご注意を!




「昨日さ・・・あれから篠田さんが酔っ払った私を連れて帰ってくれたんだけど、私・・・酔った勢いでこのまま私の家に泊まりませんか?って言ったのよ。」

「・・・それで?」

「そしたら、篠田さん・・・好きでも無い方とは泊まれませんって私に言ったのよ。
これって完全に私、嫌われてるよね・・・。」




篠田さんはどちらかと言うとハッキリ言う人だけど、沙希のことは決して嫌っているわけではないと私は思った。


あの酔っ払った沙希を連れて帰るっていうことは相当、面倒なはず・・・。



今までの沙希の彼氏はそういう沙希を見るのが嫌で皆、離れていった。


だから、私からしたら沙希と篠田さんは愛称が良いと思っていたんだけど・・・違ったのかな。




「もう、私・・・どうしたらいいんだろう。」




目を真っ赤に腫らして私に助けを求めてくる沙希に私は苦笑した。




「沙希って私のこと言えないほど恋愛には不器用だよね。」

「そんなこと・・・。」

「あるよ。だって、今まで沙希が真剣に好きになった男の人に関してはすごくうじうじしていると思う。
でも、相手の男の人が言い寄って来た場合の恋愛は沙希はバッサリと切り捨てる。
真剣に恋愛すると沙希は私、以上に不器用だよ。」




クスッと笑って言うと沙希はビックリした顔をした。


いつもこんな風に私が言わないから沙希はビックリしているのかもしれない。




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