可愛い彼にはご注意を!
「彼女の何処に惹かれたんですか?」
「どこだろうね・・・。」
クスッと笑いながら俺は彼女のことを思い出した。
最初は本当に些細なことだった。
廊下を歩いていたら女子社員がやたらと熱い視線で見て来るから俺は軽い挨拶のつもりで笑った。
すると、女子社員はキャーキャー言いながら俺を見ていた。
やっぱり、笑顔って凄いんだね・・・。
何て思っていたら、ブライダル企画部の扉が見えた。
興味本位で中に入ってみると案の定、女子社員からの熱い視線。
そして、男性社員からの恐怖の眼差し。
きっと、社長自らがここに何をしに来たんだって思っているんだろう。
そんな思いが分かって俺は笑った。
別に何かをしに来たわけじゃない。
ただ、散歩ついでに興味があったから来ただけなのに・・・。
そう思いながら部屋全体を見ていると、一人だけ真面目に仕事をしている女子社員が目に入った。
それが、昨日関係を持った柴崎柚亜だった。
その時はそれだけだったけど、たまに見かけることもあって見ていると真面目に仕事をしている傍らで甘いものが大好きらしくお菓子を食べていたり、笑顔が可愛かったり・・・。
そんな彼女に段々と惹かれていって昨日の行為に及んだ。