可愛い彼にはご注意を!




何かに守られているような頑丈なセキュリティがかけられていて緒方という会社名を使ってもあまり集まることは無かった。


唯一知っていることと言ったら柴崎稔(シバサキミノル)という名前と50歳という年齢・・・。



そんなお父さんに何を言われるか不安だ。




「えっと、お父さんは・・・・・・。」



柚亜が言おうとしたら、目の前のドアが開いた。




「あら、柚亜。早かったのね。」

「お母さん!!」




中から出てきたのは柚亜のお母さんで柚亜と同じで笑顔が似合う女性だった。


やっぱり、親子だね・・・。




「初めまして、お母さん。
緒方蓮と申します。」




頭を下げて挨拶をすると、お母さんはクスクスと笑った。




「こんな所でも何ですから、中に入りなさいな。」

「はい、ありがとうございます。」

「お母さん、お父さんは?」

「う~ん、今ちょっと追いやられてるからもう少ししたら下りてくると思うわよ。」

「そっか・・・。」




柚亜とお母さんの会話に首を傾げながらも中に入ると男の人が階段から降りてきた。


お父さんにしては若い容姿だから多分、お兄さんだと思う。




< 56 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop