可愛い彼にはご注意を!




「ごめんね、柚亜。
後で、しっかり体洗わないとね。」

「え、大丈夫ですよ。そんな・・・。」

「いや、この二人は雑菌並みにしぶといからね。
柚亜の体に何か付いてるかもしれない。」




真剣な顔で言う蓮に私はタジタジになってしまう。


初めてお会いした蓮のご両親は私の想像とは全く違っていてとっても元気で気さくな方だった。



会った瞬間に抱きつかれたくらいだから・・・。




「何よ~、蓮ってば柚亜ちゃんを独り占めする気?」

「独り占めって・・・柚亜は俺のだからね。」

「どうせ、一緒にお風呂に入って体の隅々まで自分が洗うつもりなんでしょ。
本当、変態なんだから・・・誰に似たのかしら?」

「母さん意外に誰がいるの?」




ニコッと笑って言う蓮。


きっとその笑顔には色々と隠されているに違いないと私は思ったけど、何も言わなかった。




「まあまあ、二人とも・・・。蓮は里佳子の気持ちも分かってやれ。
今日をすごく楽しみにしていたんだからな。そして里佳子も蓮の気持ちを考えろ。
大好きな人を独り占めしたいというのは誰もが思うことだ。
それに男は基本、下心が半分以上入っているからな。」




蓮のお父さん、政明さんの言葉に私はクラッとした。


し、下心って・・・えっと、その・・・///



もし蓮とお風呂に入ることになったらと考えて私は林檎のように顔を赤くした。




「何?柚亜・・・俺とのこと考えちゃったの?」




グイッと体を引き寄せられて蓮の顔が近くなる。


相変わらずの整った顔に私はドキドキしっぱなしだ。




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