可愛い彼にはご注意を!




「な、何も考えてませんから・・・離してください!」

「嫌だよ。やっぱり、帰ろうか。
本当はこんな所になんて来たくなかったしね。」

「で、でも・・・。」

「それに、こんなに可愛い柚亜を早く食べたいし・・・。」

「食べる!?」




一瞬不吉な言葉が聞こえたけど、とりあえず逃げ出そうともぞもぞと動く。


でも、全く出れそうな雰囲気は無い。



というか・・・ご両親の前で何をしてるの!!


恥ずかしさがいっぱいでお二人を見ると、二人とも頬を膨らませたように不機嫌そんな顔をしていた。




「へぇ・・・蓮ってば、そんな態度を取るのね~。」

「ああ、せっかく大人しく柚亜さんを見せてくれたらプレゼントをあげようとおもったんだがな・・・。」




二人の言葉に蓮は不機嫌そうに私から体を離した。


すると、二人は待ってましたとばかりに私に近寄ってきた。




「さ、こんなところでもなんだからお茶にしましょう!!」

「柚亜さんは何か好きなお茶菓子はあるか?」

「い、いえ・・・どんなものでも好きですよ。」




私がそう言うと二人はニコニコと笑って私の手を引いた。


後ろで真っ黒なオーラを出している蓮を視界に入れていないのか楽しそうに騒いでいる。




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