可愛い彼にはご注意を!




「絶対に近づかないでくださいね。」




念を押す柚亜。


無駄に広いこのお風呂のせいで柚亜と俺の距離は3メートルくらい。



もっと、狭いお風呂にすれば良かった・・・。


今更、後悔しても遅くてどうするかと考えていると柚亜がお風呂から出ようとする。




「もう、出るの?」

「で、出ちゃ駄目ですか?」

「もっと、一緒にいたかったんだけど・・・。」




シュンとした反応を見せると柚亜は動きを止めてどうするか悩む。


可愛く言うと素直に言うことを聞いてくれるから、扱いやすいけど切ない。


悩み続ける柚亜の顔を見ていたらたまらなくなってそのまま腕を引っ張ってお風呂の中に連れ込んだ。




「きゃっ!?」




ビックリした声が風呂場に響く。


でも、散々焦らされたから我慢できなくて俺は柚亜を抱きしめる。





「は、離してください!」

「駄目。やっと、捕まえたんだから。」




ギュッと腕に力を込めると柚亜が真っ赤な顔をしてこちらを見て来る。


そんな顔しないでほしいな。


我慢できなくなるから・・・。





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