天国からの愛してる[短編]
君は泣き叫ぶ。



ヤメテ、ヤメテって。



俺はまだ生きてるって。




俺が死ぬわけないって。




……ゴメン。




俺はもう生きてないんだよ?




死んじゃったんだよ?




脈をはかった救急隊員が静かに首をフル。




あぁ…。




君を見ているのがつらい。




救急隊員から解放さえた君は……俺を抱きしめる。




俺の死体を抱きしめる。




君の服が血でどんどんと染まっていく。




もう、もう、いいだろ?




そんなことをしても…ダメなんだよ。




俺はもう君には触れないんだよ。




君に好きだって言えないんだよ。




君を抱きしめられないんだよ。




ただ君だけを置いて…死んでしまったんだよ?




だからさ、俺のために笑ってよ?




そんな辛い顔して泣かないでよ。



君は俺の右手の薬指に光っているリングへと、一つ口づけを落とす。



…ゴメンな?



婚約までしてたのに…。



もう少しで結婚だったのにな?



君は何度もリングにキスをする。



もう…いいだろ?



そんなことしたら…君はもっとつらくなるだろ?




俺の頬を一筋の涙が伝う。




あぁ…。



何で…俺。死んじゃったんだろ?




死んだら…何もできないじゃん。



































………いや。


今の俺でもできることがある。



____君を見守ることだ。



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