封船屋
紅い秘密
次の日も、私は店を訪ねた。
もちろん封船の正体が気になったからだ。


「昨日の約束は…?」

と私が尋ねると、そういえばそうだったわねぇ…と半ば独り言のように呟いて、封船について語り始めた。



「まず、封船ってなんですか?」

これが一番の疑問だった。
「封船とはね、昨日も言った通り、“思い”を詰めるものなのよ。

まず、その人への思いを心の中に強く思うの。そうしたら思いを封船に詰めるように、ふーっと息を吹き込んで膨らませて詰めるのよ。」


“風船”を膨らませるようにしか聞こえなかった。

気持の問題でその気になるということもあり得る。

思いを詰めるなんて、物語みたいなことが出来るのだろうか?
とてもじゃないが信じられなかった。

第一、“どんな思い”を、“何の為に”詰めるのかも分からない。

何から説明してもらえば良いかわからず、私の回りには漫画一コマのように頭の回りに“?”が浮かんでいる。


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