冷たい上司の秘密の誘惑
「埼玉支社の命運が決まる、大事なプロジェクトだ。

全課挙げての一大プロジェクトになるから、忙しくなる」


「・・・その為に、埼玉に来たんですか?」

…そう思った瞬間、胸の奥がギュッとなった。

・・・やっぱり、仕事の為だった。

私の為なんかじゃなかった。


「バカな事をいうな」

「なっ」


「美穂を手に入れる為に来たんだ」

「///?!」


真っ直ぐに私を見つめ、そう言い放った篠田部長。

思ってもいない言葉に、顔から火が出そうなほど真っ赤になった。


「仕事はオレにとって『ついで』でしかない」

「・・・」

どう返していいかわからなくて、目を泳がせる。

すると、篠田部長は自分の方へ、私を引き寄せた。


「この仕事が終わったら、美穂を連れて、東京に帰るつもりだから、」

「・・・」

…私を連れて?

…左遷された身で、本社になんて帰れない。

私は、無意識に、篠田部長の服の裾を、キュッと掴んでいた。
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