冷たい上司の秘密の誘惑
【光世side】

それから美穂が、オレのマンションに正式に越してきた。

やっと『同棲』と呼べる、愛のある生活が始まった。


・・・三浦は、それを知っているのか知らないのか、

美穂に近づくことは無くなっていた。

突然感じる視線も、後をつけてくることも、全くなくなった。


一安心はしたものの、まだ完全に終わったわけじゃないと、

オレは思っていた。

美穂にもしもの事がないように、万全の態勢で、毎日を過ごしていた。


毎日が幸せ。そう感じる日々。

あの時と同じように、美穂を愛する事が出来るの事に、

喜びも感じていた。

…だが、まだ、美穂を抱いていない。

…俺なりに考えての事だった。

未遂に終わったものの、男に服をちぎられ、寸前まで行為が及んだ時の

あの恐怖を、また呼び起こしたくなかったからだ。


そんなに焦る必要はない。

彼女は、いつもどんな時も、オレの傍にいてくれるのだから。


「…もう少しで、プロジェクトも終わりですね」

「あぁ、そうだな」

・・・そうだ。プロジェクトも大詰め。

最終段階に入っていた。

後は、調整さえできれば、完了するところまで来ていた。
< 142 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop