冷たい上司の秘密の誘惑
そっか、そうなんだ、やっぱりオフィスラブなんて、

どこにでも存在するんだ。

…でも、何で、篠田部長がそんなこと言うの?


あの日以来、私は篠田部長には一切連絡してない。

別れの言葉も、何一つ言っていないのに・・・

篠田部長は私の事怒ってるはずなのに、三谷先輩のことだって。


「え、ちょっと?!美穂どうしたの?」

突然泣き出した私に、アタフタし始める美幸。

…不幸中の幸いだったのは、今が昼休みだったこと。



「…ふ~ん、そんな事があったんだ。

でも、何で、その篠田部長には、弁解しなかったの?」


「いくら寝ている時にされたとはいえ、キスしたのは事実だし」

そう言って涙を拭いた。


「もったいないな~~~・・・

篠田部長ってさ、どう見たって、まだ美穂の事好きなんじゃない?

そうじゃなきゃ、如月部長に、久保を頼むなんて言わないでしょう?」


「・・・」



「連絡取ってみなよ」

「・・・できない、よ」


「意地っ張りなのね、美穂は」

そう言って溜息をついた美幸。
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