True〜新選組と消えた記憶〜




猫を抱き上げた薫が不意にくしゃみをすると、土方は頭を押さえた。


屯所を飛び出した時、外はまだ寒いのに薫は薄着だったのだ。





しかしその原因は土方。


土方は直ぐに布団を1組敷くと、薫を寝かせた。





薫「土方さん、まだ夜じゃないよ。」


土「んなこと知ってる。風邪が悪化する前にとっとと寝ろ。」


薫「………はーい。」





土方に軽く睨まれた薫は、大人しく布団の中に入った。


そして、腕の中にいる猫の温もりを感じながらゆっくりと目を閉じた。


すると薫は、いつしか夢の中へ旅立っていった。




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