True〜新選組と消えた記憶〜
すると土方の言葉を聞いた瞬間、薫の頭の中に様々な映像が流れてきた。
実の父母に売られそうになったこと。
それから逃げ延びて廉と侠に拾われたこと。
そして………間者として育てられ、今回の件を任されたこと。
その時、薫はあの夢を思い出した。
薫(あぁ………あれ、私だったんだ。)
そう思った薫の中では、次の瞬間には何かが弾け散った。
すると、薫は目の前の戸を開けて小屋の中に入った。
そして気絶している桝屋を見て薫は………否、郁は口を開いた。
郁「古高………」