いつか見つけてね。
誤解
＊

水友の御曹司として何不自由なく育った俺は、中学生になった頃その親に敷かれたレールに乗ったまま会社のあとを継いでいくということがどうしても滑稽で馬鹿らしく思えた。

そして、そんな時にまりなと知り合ったんだ。


まりなは裕福な家庭で育っているのに、親が世間体の為に夫婦をしているという状態だった。

政略結婚て言うやつで、両親はほとんど会話をしない、利益の損得で生きているような家庭環境だった。


だから、彼女は親からの愛情を物でしか表されていなかった。

中学生で一人暮らしがしたいといえば、マンションを与えられ、俺たちはそこでよく過ごした。



そして、いつしか俺とまりなは付き合いだしていた。

体の関係になったのも、


お互い初めての相手だった。


二人で学校にも行かずにマンションに入り浸っていた時、俺の両親がやってきたんだ。


そして、俺たちは引き離された。

俺はアメリカへ連れて行かれた。



引き離される前に、俺とまりなは約束したんだ、帰ってきたら結婚しようって。


まだ、中学生の分際で、口約束だった。






そして、そのことをまりなは今でも信じている。



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