いつか見つけてね。
思いもよらない
朝起きてリビングに行くとちょうど史君も起きたところだった。

キッチンに行こうとしていたから


「あっ、コーヒーだったら入れてあげる。


座ってて。


この前入れ方習ったんだよ。」

そう言って、すぐに史君の後ろについて行った。


コーヒー豆を砕いてからコーヒーメーカーにセットする。


腕を組んで私の後ろで見ていた史君。


「ほらね。


これでいいんでしょ?


美穂の飛び切りおいしいコーヒーでお目覚めなんて最高だね?」


冗談めかして自慢げに言い放つと


「そうだな。


いい妹だ。。」


そう言って微笑みながら髪の毛をぐしゃぐしゃされた。


「もっ、もう!


これからデートなんだから。


史君昨日、濱野さんと話したんでしょ?」


すると動きが止まった。


「ん。ああ。


そっか、今日行くのか。


楽しんでおいで。」


コーヒーを手渡すと、二人でリビングに行った。


テレビで今日の天気は晴れって。

秋晴れの外は過ごしやすい。

洗濯を干してから、そのままデートに行くつもりだったからと靴を履いていると、


「美穂、今からどこ行くんだ?

ジム通い出したか。」

なんて言われて


「この格好でデートなんだって。


多分、ジムに行ってくるんだと思うよ。


帰ったらお昼用意するね。



いってきます。」


史君の口がぽっかりあいたままだった。

多分、史君はこんなデートしたことないんだろうな。

っていうか、私もこんなふうに誘われるの初めて。

ジムでのデートなんて。






そういえば、筋肉質だった。

変なこと思い出して顔が熱くなった。
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