sweet memory ~奏大side~
考えごとをしていた奏大は、花菜がまだ戻ってきていないことに気付いた。
席を立ってからだいぶ時間が経っている。
もう戻ってきていてもおかしくないはずなのに、まだ花菜はいない。
不審に思った奏大は、見に行こうと席を立とうとした。
すると、花菜がこちらに向かって歩いてくるのが見え、奏大は立ち上がるのを止めて、そのまま座って待っていた。
「奏大さん、お待たせしました」
「…あぁ、遅かったな」
「あっ、すみませんでした。お化粧直しをしていたので、少し時間が掛かっちゃったみたいです」
「もう少し帰ってくるのが遅かったら見に行くところだった」
「えっ!?」
「…心配だったからな」
「すみません…」
「いや、待たされるのも悪くない。さて、買い物の続きをするか」
「はい!」
そう言うと、2人はレストランを出た。