sweet memory ~奏大side~
「兄貴」
「律…」
「うちもあそこからは手を引く。なぁ、良いだろ?親父、お袋」
「えぇ、問題ないわ。貴方は次期家元なんですから」
「あそこの洋菓子が使えなくなるのは残念だが、仕方がないだろう」
「それより、花菜。その着物素敵ね」
「ママ、ありがとう。奏くんからのプレゼントなの」
「あらまぁ!良いデザインね。ねぇ、貴方?」
「あぁ…」
両親に褒められた花菜は、嬉しそうに微笑んでいた。