sweet memory ~奏大side~





「いや、何でもない」

「そうですか…」

「あぁ。それと洗濯や掃除だが、お前がする必要はない。ハウスキーパーに頼んで…」

「…あの…私がやっちゃ駄目ですか?」

「!」

「ハウスキーパーに頼むのは簡単ですけど、私はちゃんと自分で出来ることは自分でやりたいです」

「そうか…」

「我が儘言ってすみません」

「いや、自分が思ったことや考えはちゃんと言って欲しい。お前は家政婦じゃない。婚約者なんだから、俺と対等な立場だ」

「はい」








奏大のその言葉に花菜は微笑んだ。
そんな花菜の姿を見た奏大もまた、微笑んでいた。




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