『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——
・休館に入る前の数日のあいだに借りて、登校日に返却した

・貸し出しではなく、閲覧しているときにメモをはさんで忘れてしまった

・無断で本を持ち出して返した


いずれも可能性はゼロではないが、かなり低い。

ならば残るのは———


「僕が貸し出しノートに記入しているすきに、あなたが本にメモをはさんだ」

僕にメモを見つけさせ、永岡先生に意識をむけさせるために。

気づくきっかけは、もうひとつあった。

塔屋の屋上で、西森は僕に本を見せた。“あらかじめ” しおりをはさんだページを。
死神たちがそこにいるページを。



「——爆破犯と思わせるのに、永岡先生はうってつけだったわ。自己顕示がこうじて、変人の役回りを演じているようなひとだから」


仕事熱心でもある。市販の教材だけでなく、プリントを自作しているわけだから。
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