Sweet Room~貴方との時間~【完結】
「なあ」
振り向くと無表情の涼太が立っていた。お皿洗いの途中なのか、手の甲が少し濡れている。
「俺さ、ずっと気になってんだけど、中野さんって元彼だろ」
私は何も言えず、涼太の足元に視線を落とした。
「奈央美」
頭の上から降ってくる涼太の声は、初めて聞く冷たい声だった。
「奈央美」
もう一度呼ばれた名前は、優しさの欠片もない。当たり前だね、その原因を作ってしまったのは私だから。
「何で黙ってるんだよ。別に怒ってるわけじゃないから。20年以上も生きていればさ、元彼くらいいるのは当たり前だし。俺だって、元カノはいる。ただ、そうじゃないかなと思って聞いただけだから。言いたくないならいいよ。変なこと聞いてごめん」
涼太は冷静に話そうとしている。もっと怒ればいいのに。そしたら、私は救われる。
黙っている私を見兼ねて、涼太はキッチンへ戻ろうとした。
振り向くと無表情の涼太が立っていた。お皿洗いの途中なのか、手の甲が少し濡れている。
「俺さ、ずっと気になってんだけど、中野さんって元彼だろ」
私は何も言えず、涼太の足元に視線を落とした。
「奈央美」
頭の上から降ってくる涼太の声は、初めて聞く冷たい声だった。
「奈央美」
もう一度呼ばれた名前は、優しさの欠片もない。当たり前だね、その原因を作ってしまったのは私だから。
「何で黙ってるんだよ。別に怒ってるわけじゃないから。20年以上も生きていればさ、元彼くらいいるのは当たり前だし。俺だって、元カノはいる。ただ、そうじゃないかなと思って聞いただけだから。言いたくないならいいよ。変なこと聞いてごめん」
涼太は冷静に話そうとしている。もっと怒ればいいのに。そしたら、私は救われる。
黙っている私を見兼ねて、涼太はキッチンへ戻ろうとした。