恋を知らない女の子が恋しちゃった話
恋愛事情

人それぞれ


『いつになったら女らしくなんだよ?』
『笑った顔めっちゃかわええやんか!!!惚れてまうわぁ…』
『お勉強なら僕が教えますよ?』



「やゔぁぁっ…やっぱ二次元に限るよなぁ…恋愛はさぁ…」

お昼休み。
ケータイで恋愛ゲームを進めながら保育園から一緒の清渼(すみれ)に目をやる。

「……あのさぁ、光波(こうは)?あんた現実で恋しようと思わないの?」
「うん、思わない」
「うわ、即答」

そりゃそうでしょう。
現実…三次元の男なんて全員ガキばっかで二次元の男みたいに欲しい言葉くれないでしょ?


「大体ぃぃぃっ!!!私、清渼みたいにスタイルよくないし可愛くないから付き合う男子なんてこの世に存在するわけ」
「んー…そうかなぁ…光波もっと女磨けば絶対可愛くなるのに」
「へぇへぇ…別にいいよーっだ。二次元で私リア充だもん」
「……光波…今のは痛い」
「………」


どう思われたっていいもん。
だって本当に二次元の男の子は全員優しいしかっこいいんだもん。

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