運命?

私、上条 瑠衣(カミジョウ ルイ)

名前も普通
姿も頭脳もなにもかも普通な
高1の私。

でも一つだけ
普通じゃない所がある。

それはさっきの夢…。

『さてと…
学校の準備しないとね…』

あれは小さい頃から
何度も見てる夢…。

夢?
違う…。

あれは前世の私の記憶。

それも残酷な記憶の一部を
現世の私に残された。

"真時"

前世の私の恋人。

私には関係の無い人。

それなのに
無くなるはずの記憶…
それも一番忘れたい記憶が
私に残された。

『準備終了…
行ってきます…』

高校生になり、
家族から離れ一人暮らしを始めた。

別に家族が嫌いだから
離れたわけじゃない。

お兄ちゃんが高校生のときに
一人暮らしを始めたから
私もしたかっただけ。

私は三人兄妹で
お兄ちゃん・私・弟
男に挟まれた兄妹。

まだ弟は小6

喧嘩もしない家庭で
私は幸せにここまで育った。

今も親のおかげで
一人暮らしが出来てる。

お兄ちゃんはもう高卒して
働いてる。

「「あ!
上条さん、おはよー♪」」

『皆おはよ…』

入学式から一ヶ月くらい経ってるから
クラスの皆はもう馴染んでる。

私が朝弱いのも分かるから
あんな挨拶でも何も言ってこない。

本当はあの夢のせいで
こんなふうになるだけだけどね。

キンコーン カンコーン

ガラッ

「席に着けー
SHL始めるぞー」

ガタガタ

「んじゃ、おは…」
ガラッ‼︎

「着いたーーっ♫
皆おっはよー!
先生もおはよー!」

「「おはよーww」」

「おはよー!じゃないだろ⁉︎
元気なのは良いが遅刻は許さん‼︎」

「あはは! ゴメンね〜♫
のんびりしてたら
遅刻なっちゃった♫」

「はぁ〜、もういい…
早く席に着け…」

「はぁーい♫」

ガタン

「瑠衣おはよ♫」
『おはよ麻実…』

私に挨拶したこの子は
久崎 麻実(クサキ マミ)

私の前に麻実の席があるから
当たり前のように友達になった。

まぁ驚いたのは
いつの間にか親友になったこと。

そして私の夢のことを知ってる人物。
< 2 / 6 >

この作品をシェア

pagetop