彼方は、先生だけど旦那様。
か、薫様!!!!
「なんだテメェ?
嫁? はっ、ふざけんな!」
ブンっと一人の男の人の拳が
薫様の方めがけて飛んでいきます。
「薫様あぶなっ…。」
薫様が殴られてしまう…
そう思い目を瞑ってしまいました。
「っごほっ……!」
その瞬間、私の隣でその声が
聞こえてきました。
恐る恐る目を開けてみると
一人の男の人が倒れていました。
薫様の方を見てみると
息を切らして拳を握っていました。
その薫様の表情は
今までに見た事がないくらい恐くて。
薫様に怯えてか、
私をまだ掴んでいるもう一人の
男の人の手が震え出しました。
「離せっつってんだよ。
そんな汚ねえ手で触んな。」
男の人の胸ぐらを掴んで
拳を振り上げて、今にも殴りそうな
勢いの薫様。
その勢いに負け、男の人が
「わ、わかった!
は、離すよバカ!!」
そう言って私の腕を離しました。
それと同時に薫様も胸ぐらを掴んでいた手を離し、
その隙に男の人は逃げていきました。