彼方は、先生だけど旦那様。
「来てくれて…
ありがとうございます。」
「…いいよ。」
照れ臭そうにそう言うと、
薫様は私を強く強く抱き締めてくれました。
その温もりがひどく
落ち着いて。
「…あったかい。薫様。」
「…恋々も、あったかい。」
「…ここ、道端ですよ?
…抱きあってて大丈夫ですかね。」
「ははっ。大丈夫だよ。
人通り少ないし。
…それに…もっとこうしてたい。」
ドクン…
久しぶりに薫様の甘えを聞きました。
まだなんの問題も解決していないけど
今だけは薫様のことだけを考えたい…。
…私って我儘だ。
でも。
「…私も。
こうしていたい。
離さないで、薫様…。」