彼方は、先生だけど旦那様。

夕食を食べ終え、
お風呂に入り私は寝室へと
向かいました。

ちゃんと話せるかな、
ちゃんと気持ち届くかな…。



速まる心臓に
そっと手をあて、一つ深呼吸。




…よし。




ガチャッ





「あ、恋々!
やっと来たー!」

ベッドの上に座り、壁に背中を預けて
いる薫様。
手には本を。

…読書の邪魔してしまいましたかね。汗
でも、今すぐに言いたいし
聞いてほしいです。

「私、薫様にお話があるんです。
今から聞いてくれますか?」

そう言ってから、私は
薫様の笑顔が少し強張ったのを
感じました。

…悪い話を聞かされる…

そう思っているのでしょうか。
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