-CloverAnemoneshia-
これでもう悠真は静十院をのぞいたクラス全員、イヤ、学校全員を敵にまわした。
三神は特定の人以外にはかなり優しく、先生達からの評判も良い。
先輩からも後輩からもかなり信頼され、好かれている。

「どうして、私をかばったの?」

静十院が無表情のまま悠真に話しかけた。

「クラスメイトを助けるのは当たり前だろ?」

そう言い悠真はニカッと笑った。
裏の無い、清々しい笑顔。
僕とは違う、本当の笑顔。

「馬鹿なの?」

「え?」

「そんな事したら、君、学校全員を敵にまわす事になるんだよ?」

「別にかまわない!!」

「...。」

「俺は正しい事を、したい事をした、ただそれたけだ!」

「本当に馬鹿だね...」

そう言った静十院だが、少しだけ笑ったように見えた。

僕はその会話をずっと聞いていた。
タダシイコト?シタイコト?
僕は間違っているの?
僕は何がしたいの?


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