【完】芸能人に、恋をした。
「…え?」
途端に、ちゃんと話そうと決意した自分を恨みたくなった。
真子が声をあげた理由はわからなくとも、なんだか怖くなってしまった。
「ちょっと、真子?」
「どうした?」
ゆりえと佳奈が真子を見つめる。
そんな真子はあたしを見つめていた。
何を、言われる─?
こたつの向かい側に座っていた真子は
身構えていたあたしの隣に座った。
「真、子─」
「バカ!!」
これでもかってくらいに大きな声で言った真子は、それだけ言って
あたしを抱きしめた。