ボーダーライン
「ミカー、あんたどの部屋だった?」
「んー305号室。玲子ちゃんは?」
「となりの303号室。なんか担任てばクラスを縦の席で区切ったみたいよ」

(じゃあサハラさんは反対側のとなりか)

着替えをつめたボストンバッグをひきずって階段をあがる。部屋は4人用で、入って右と左に二段ベッドがひとつずつ。ジャンケンで誰がどのベッドを使うかを決めて、私は右側の上の段を使うことになった。

とりあえずバッグからスリッパを取り出してはく。
「はやく食堂に行こうよ。もうおなかすきすぎて泣きそう」
鍵の管理をすることになった結城さんが半分あけたドアから首をのぞかせた。
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