【続】恋愛のやり直し方
同時に耳に届いた二つの声。



そのどちらもハッキリと頭に伝わる。




思わず漏れた『え?』は、とちらの声の主にも自分に問いかけられたものと取られたようで、再び同時に繰り返された言葉。






『だから、緑風館の買収を企ててる黒幕は、立花コンツェルンなのよ』


『姉さんが倒れたのよ。すぐに来て』




交互に頭に響き渡る声。



叔母さんの言う『姉さん』は、母のことで間違いない。


母よりもずっと肝が据わっていると誰もが言う叔母さんの緊迫した声で、単なる風邪なんかじゃないんだと分かる。




そして、もう一方ーー



未だ私を睨み続けるえりさんが言いたいのは、立花さんが緑風館を手に入れるために私を友田の所へ送り込んだというシナリオ。




こちらは、彼女の勝手な解釈だけど……。





どちらが急を要するかなんて考える余地もない。





「分かった。すぐに向かいます。詳細はメール下さい……叔母さん。私が行くまでお願いします」
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