【続】恋愛のやり直し方
詰め寄る私に、押され気味だった友田は、突然私の腰へと手を回し、グイッと私の身体を自分の方へと引き寄せた。



ピッタリと密着した身体。




すぐ目の前にある顔は、フイッと耳元に近づけられる。







「お前、またアイツにいじめられてるの?そんで、そんな困った顔アイツに見せてきたの?」



囁くような声だけど、その声色にはあからさまに不機嫌さが乗っかっている。





「ち、ちがっ……んっ……」





否定する声は、友田によっていとも簡単に遮られた。

口調は怒ってて、私の全てを食べつくしてしまうような感覚さえさせるくせに、触れる唇はいつも優しい。





蕩けるようなそのキスに慣れることは無くて、いつも私の身体から容赦なく力を奪っていく。





そして、今自分が考えていた事が真っ白になってしまうほど、私の頭の中は友田のことでいっぱいに塗り替えられる。




……バカ。
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