キアギス
「柚…紗月…。君達は優秀な天使だった。失うには惜しい人材だ。」

「誠にその通りでございます」

「しかし、肉体が滅びても魂は消えない。再びこの世に生を受けたいと望めば生き返らせてあげる事が出来ます。再び生きたいですか?」

二つの淡い光りの玉が頷くかのように光りを強くした。

「そうですか。二人の死因は?」

「紗月は呪言無しで魔法を使えない弟に呪言無しで魔法が使えるように命を削りました。しかし、最後はザクンデュスの放った弾が心臓を貫いたために死んでいます。柚は禁魔法を使い命を絶ちました」

「そうですか…では…2年。2年後に生き返らせて差し上げます。その時はザクンデュスに倒された仲間も一緒に…。それで良いですか?」

二つの玉は頷いた。

こうして、ザクンデュスとの戦いは幕を閉じた…









「魔王…いや、堕天使ザクンデュス。貴方は人を傷付けるのが嫌い…。けれども、自分を堕とした天界に復讐したい。…だから、私が操ってあげます。さぁ、封印を解いてそこから出てきなさい」

水晶の中に閉じ込められたザクンデュスは中から水晶を壊した。

「いい子だ。さぁ、このダーテ様が操ってやるんだ!!感謝しろ!!!!」

(誰か助けてくれ…ダーテを殺してくれ…。
誰か…頼む……
もう、黒い天使には騙されない…
だから、助けてくれ…
人を殺したくない…
助けて…)
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