3つのR
「おおー!柴犬だ柴犬~」
明るい声を出してすっ飛んでいく。その素早さに私はぎょっとして慌てて体を避けた。
龍さんは徳井さんの足元で同じく驚いたらしいクリちゃんに、しゃがみ込んで早速話しかけている。
「可愛いなあ、お前!うーん、なんてくりくりした目なんだ!萌えちゃうぜ~!」
徳井さんも驚いたような顔をしていたけれど、ふ、っと微笑して龍さんに言った。
「名前はクリです。5ヶ月の女の子ですよ」
「そうか、お前栗毛だもんなあ~!俺とお揃いだ~」
私はついあははと笑ってしまった。
クリちゃんと同じく、龍さんも尻尾を生やして振っているように見えたのだ。茶色だし・・・うくくく、同じだわ、この二人。
私も近寄って行って、龍さんの隣にしゃがみ込んでクリちゃんの頭を撫でる。彼女はいきなり人間達に囲まれて可愛がられ、それを喜んで超興奮状態だった。千切れるかと思うほどに小さな尻尾を振りまくり、舌を出しっぱなしにしてピョンピョン跳ねている。
「おー、喜んでるぜ~」
龍さんがニコニコとクリちゃんの頭を撫でまくる。・・・前の犬といい、この人、本当に犬が好きなんだろうなあ~、私はそう思って楽しい気分になる。
一気に明るくなった雰囲気の中、徳井さんが、さて、と言った。