3つのR


 え?と思って。だって・・・

「週に2日休めたら、多い方・・・じゃないんです、か?」

 だって、私の元夫は週に一回の休みですら仕事をしていたのだ。彼は一般的に曰くワークホリックであることは判っているけれど、週休2日なら十分だって意見は聞いたことあれど、もっと欲しいとはあまり聞かないから。

 あら?もしかして社員ではなくて、アルバイトなの、かな?

 その大きな口でガンガン食べながら、何でもないことのようにアッサリと龍さんは言った。

「だって休みは多いに越したことないでしょ。もっと遊びたいし、色んなとこ行きたいし。それに――――――」

 フォークを顔の横でくるりと回してみせて、にっこりと微笑んだ。

「こうやってデートも出来るし。ジュンコさん、お代わりは?」

「・・・結構です」

 デート、のところで噴出しかけて、それを飲み込むのに苦労していた。鼻からアボカドなんて、全然綺麗じゃない。

 それよりもそれよりも、で、デートなんですか、これは!?えええええ~・・・あら、そんな、ちょっと・・・本当に!?

 私がジタバタと苦しんでいるのを楽しそうに見て、彼は自分の食べ終わった食器を下げる。

「仕事は大事だし、好きなことをしているから楽しいんだ。でももっとも~っと休みは欲しいね。人生は楽しまなくちゃ」


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