3つのR
よく判らない人だわって呟いて、仕方ないから堤防まで登り、そこに腰を下ろす。
日がさんさんとふってくるから風が強くても寒くはなかった。目を閉じて心を落ち着かせる。
叱られたのなど久しぶりだ。小さい頃から言いたいことでも飲み込んでしまうことの多い子供だった。意見が違ったときは、相手に合わせるほうが楽で便利。そう知ってからは、率先してそうしていたと思う。
自分が悪者になれば、その場がうまくいくなら。
誰かの気持ちが楽になるなら。
そう思ってきたのだけれど。
それが私なりの処世術だったのだけれど。
「・・・叱られちゃった」
小さな声が出た。
長引けば卑屈・・・ほんと、そうだよね。
付き合った男性は少ない。二人目に付き合った男性である元夫とは、学生が終わると同時に結婚した。彼は積極的で楽天家で、何でも自分の中で決まっている人だったのだ。
だから私は彼に導かれるままに、ついていくだけで良かった。
自分の意見を言うだなんてあまり興味もなかった。
彼は楽しそうに笑って、自分の好きなことをする。私はそれを見ている、それで十分幸せだって、そう思ってたのだ。
だけど結局は寂しさに潰されて――――――――口で面と向かっては言えないからって、手紙を残して・・・。