ラベンダーと星空の約束
 


早起きし過ぎた私、
登校時間にはまだ大分時間があった。


いつもより手の込んだお弁当を作り終えても、まだ6時半。



時間を持て余し、朝シャワーにでも入ろうと考えた。

いつもは寝る前派だけど、たまには朝風呂もいいよね?

浴槽がついて無いのが残念だけど。



入浴セットを持ち階段を静かに下りた。

寮内は静まり返り、まだみんな寝ているみたい。



柏寮は学校の正門まで5分とかからずに着くから、みんな起きるが遅い。




外扉のトアノブに使用中の札を掛けた。

浴室の鍵は壊れているから、今はこれが必須。



脱衣場で服を脱ぎ、
シルバーチェーンのネックレスを服の下にしまった。



早起きは気持ちがいい。
試供品で貰った高そうなシャンプーを使う気になる。



鼻歌を歌いながら、髪の毛を泡立てていた。


その時、

シャワールームの熱気がスーと逃げて行き、
代わりに少し低い温度の空気を肌に感じた。



あれ?と思い振り返ると…



ドアがいつの間にか開けられていて、

寝ぼけて半眼の流星が、パジャマ姿でぼーっと突っ立っているのが目に飛び込んできた。




「…瑞希…
入ってたんだ…ごめん……」



「き…きゃあああー!!」



「ん…?ゆかりちゃん!?
うわっ! ごめ…」



「謝っていないで、さっさと出てってー!!」





< 130 / 825 >

この作品をシェア

pagetop