ラベンダーと星空の約束
静かなリビングに私の泣き声が響く。
オロオロする弟。
大樹が弟の肩を叩いて言った。
「青空、お前自分の部屋に行ってろよ。
俺、紫(ユカリ)と二人で話してぇから…」
「う、うん…」
こんな風に突然泣き出した姉を見て、青空は驚き戸惑ったと思う。
私が人前で泣くことは滅多にない。
子供の頃からそうだった。
怒られたって怪我をしたって、唇を噛みしめじっと堪えるだけだった。
多分、青空の記憶の中でこれが最初の姉の泣き顔だと思う。
だから、大樹が言った自分の部屋に行けとの言葉は、
姉の涙に動揺したあの子にとって救いだったと思う。
大樹は…
私と青空の両方に気を遣ってくれたんだろうな。
普段はアホでふざけてばかりの奴だけど、
たまにこんな優しさを見せてくれたりする。