ラベンダーと星空の約束
大樹も流星を知っている。
幼いあの夏、流星を初めて見た時、
大樹は遊び相手が増えたと喜び
「サッカーしよう」と無邪気に誘った。
でも流星は運動できる体ではなかったから…
それが分かると大樹は、もう構うことはなくなって、青空とその辺を駆け回っていたんだ。
そんな大樹の態度を私は薄情だと怒ったけど、流星は違った。
気を遣われるより、目の前で走り回ってくれた方が気分がいいそうだ。
だから私にも、あっちで遊んでおいでと言ってくれたけど…
あの夏、私は流星の傍を離れなかった。
一人ぼっちに見えた彼に気を遣っていなかったと言えば嘘になるけど、
それよりも一緒にいることが純粋に楽しかったんだ。
流星が話す星座の物語はキラキラと輝いて、ワクワクしながら聞いていた。
夜な夜な家を抜け出しては、ラベンダー畑の前で彼と二人、星空を見上げて過ごした。
お陰で夏の星座だけは詳しくなった。
星座盤を見なくても、星々の間を線で繋ぎ、
夜空に物語を描くことが出来るようになった。
昼間は白樺(シラカバ)並木の木陰で、一緒に本を読み話しをして過ごした。
夜は星座の物語に胸をときめかせた。
そうやって一ヶ月が過ぎようとするころには、私は自然と流星に恋をしていた。
私の初恋…
そして…
今もまだ、彼は私の心の大部分を支配している。
流星… 会いたい ……