ラベンダーと星空の約束
ギクシャクしていた私達が、普通に会話するキッカケをくれたのは柏寮の皆。
そして今日、
私達の仲を進展させようと、2人の時間を作ってくれたのも柏寮の皆だった。
皆の期待にも…
流星の想いにも…
応えることができない。
大樹を失いたくないし、
苦しめたくないから…
深い溜息を吐き出して、
窓に背を向け、床に座り込んだ。
左手首のブレスレット。
その小さな花のモチーフを指先で弄っていた。
これが音を立てなかったら、
事態は取り返しのつかない方向へ進んでいたことだろう。
流星を求める気持ちを止められなくて…我を忘れていた私は、
紫水晶の指輪を胸元に下げていることにさえ、意識を向けられなかった。
あのまま服を脱がされていたらきっと……
指輪を見られていたに違いない。
大樹の想いが、流されそうな私を止めてくれたんだ……
大樹…ごめんね……
もう二度としないから…
だから、さっきの事は秘密にさせてね……