ラベンダーと星空の約束
◇◇◇
6月初旬、予定されていた体育祭は、昨年同様雨で延期が続き、
末頃になってやっと開催出来る空模様になった。
最初は私のせいで参加を渋っていた流星は、最後は私の為に参加を決めてくれた。
流星が選んだ種目はテニス。
サッカーやバスケなど団体競技は、チームの足を引っ張るのが申し訳ないと、個人戦を選んだ理由が彼らしい。
根が真面目な流星は
「練習する」
と言い出した。
朝早くに瑞希君を叩き起こし、雨が降らない限り学校のテニスコートで2人で早朝練習に励んでいた。
一応去年のテニスで準優勝を飾った私が
「教えてあげようか?」
と言ったけど、
「下手くそ状態は見せられない。マシになるまで絶対に練習を見に来ないで」
と言われてしまい、
大人しく3人分の朝食を準備しながら待っていた。
でもやっぱり気になるから…
朝練から帰ってきた流星がシャワーを浴びている間、
彼のテニスの評価を、瑞希君にコッソリ聞いてみた。
「大ちゃんの腕前?
初めは下手で笑っちゃったけど、飲み込み早いし今のレベルは普通だね。
僕よりちょっと下手な程度。
運動音痴なんて言っても、短期間でこんだけになったから、本当は運動神経いいんじゃない?
何かの大会に出ようって訳じゃないし、いい加減早起きも面倒臭くなってきたし、
もう練習要らないんじゃないの?って言ってもダメなんだよねー。
なんであんなに必死になってんの?
紫ちゃんだって、大ちゃんの運動能力に期待してないのに。
まぁ、君の前でカッコつけたいって言う大ちゃんは、可愛いと僕も思うけどさ。
全く君達は鬱陶しいくらいラブラブでムカツクよ。
あーお腹空いたー。
紫ちゃん早く朝ご飯にしてー」
◇
結局練習を見に行っていいとのお許しが出ないまま、体育祭当日を迎えた。
校門を潜ると、今日はいつもの通学風景と違っていた。
それぞれのクラスカラーのTシャツを着た生徒達で、正門前がカラフルに彩られている。