ラベンダーと星空の約束
流星と瑞希君は3年のクラス替えで同じクラスになり、
3-Fと書かれた水色のお揃いのTシャツと、体育ジャージを着ていた。
私は応援のみだから下は制服のスカートで、上だけ2-Bと書かれたピンクのTシャツを着ている。
2年進級時にクラス替えはなく、同じクラスメイトとまた1年一緒に過ごせるのが嬉しかった。
真由と千絵梨とも、変わらず仲良く過ごしている。
麻痺を負って半年が過ぎ、彼女達を頼らなくても、一人でひょこひょこ歩きトイレにも行けるようになった。
階段は少し怖いけど、今は流星を呼ばずに、手摺りに掴まりながら何とか上り下り出来ている。
出来る事は増えた。
でも、歩くのはやっぱり遅いので、移動教室の時は遅刻してしまう事も多い。
真由と千絵梨に「先に行って」と言うが、
彼女達は、私の遅い歩みにいつも付き合ってくれる。
「あの先生前置き長過ぎるから、遅れて行くくらいが調度いいんだよ」
とも言ってくれる。
そんな彼女達に日頃の感謝を込め、今日は2人の女子バレーを精一杯応援したいと思っていた私だけど……
運悪く流星のテニスと1回戦の試合時間が被ってしまった。
彼氏か友達か…
悩むまでもなく、彼女達はテニスを見に行けと言ってくれた。
「彼氏の応援に行くのは彼女の義務だよ!」
「去年は私達も、紫じゃなく彼氏の応援に行ったしね」
そう言えば…そうだった。
去年の2人に
「ケントのサッカーと…」
「男子バスケと…」
そう言われた覚えがある。
友達の試合より彼氏の応援。
これもまた、女の友情なのだろうか…
ともあれ、2人のお陰で、心置きなく流星のテニスを見に行く事にした。
◇
テニスコートに向かうと、緑色のフェンスに人だかりが出来ていた。
流星のクラスの水色と、対戦相手の黄色のTシャツだけでなく、
何色ものTシャツの生徒が混在し、遠目にはモザイク画の様に見える。
これってもしかして…
そう思った私の予想は当たっていた。