ラベンダーと星空の約束
 


夏にはクタクタになる程毎日体を動かすけれど、冬は除雪くらいしか運動手段がない。



私の冬の日常は朝食の支度後に除雪、それから掃除や洗濯などの家事を母と分担して、お昼になる。



午後はお店で売るポストカード作りや、ポプリなどラベンダー商品の袋詰めとシール貼りなど、来年度分の商品を手掛けている。



土産物店を閉めている冬の日常は、こんな風にゆったりと家の中で過ぎて行く。



暇な時間が多いから誰かに遊んで貰いたい所だけど…

まぁ、遊び相手なんて、大樹と青空くらいしかいない。




でも、高校3年生になった青空は札幌の大学に行きたいと言い出し、今必死に受験勉強しているから遊んでくれないし、

大樹も今は忙しそうにしている。



この辺りの農家の男の人は、冬になるとアルバイトを始める。



父や大樹のおじさんは近隣市町村の除雪作業を請け負い、自前のトラクターで主に夜間出かけて行く。



大樹はそれではなく、スキーのインストラクターと言うアルバイトを手に入れていた。



子供達が冬休みに入った数日前からスキー教室が忙しくなり、

今日も近くのスキー場で一日を過ごし、うちに遊びに来ている暇はないだろう。




除雪のスコップを動かしながら、商品作り以外の今日のスケジュールを考えていた。



お店用のホームページでも更新しようか…



一週間前に更新したばかりだけど、今日も暇そうだしね…



この前写したエゾリスとオジロワシの画像、それから面白い造形の樹氷の画像を載せようかな……






―――― 何気なく思い浮かんだ今日の予定…



それがまさか流星に繋がるなんて……



欠伸(アクビ)をしながら呑気に雪掻きしているこの時の私には…思いもよらない事だった……




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