隣の伊東くんは小学生




…………あ、そうだ。




「なあ、アキヒロ」

「何だ!?俺と遊んでくれるのか!?」



こいつは遊ぶことしか脳に無いんだな。



「ここら辺で良い花屋ってどこだっけ?」

「けっ、遊んでくれるんじゃないのかよ」



アキヒロはまたもや拗ねて、俺のランドセルの蓋を開け閉めし始めた。

机の次はランドセルがターゲットにされたようだ。


可哀想に俺ランドセル。




「……教えてくれたら今日遊んでやる」

「え!!!!」



急に表情が明るくなるアキヒロ。

単純過ぎるだろ。




「教える!なんなら案内してやる!行こうぜ!早く行こうぜ!」




放課後なのに元気いっぱいなアキヒロは俺の腕をひっぱり、早く行こうとする。


俺は直ぐにランドセルを背負い、アキヒロに連れられるまま教室を出た。




本当は遊びたくはないんだけど、仕方ない。
今日だけ付き合ってやるか。




今日の‘1回だけ’。






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