初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「向井 冬花(むかい ふゆか)です。
よろしくお願いします」
ぺこり、と頭を下げると、綺麗な黒髪が肩から落ちる。
その仕草すらも、綺麗だった。
「じゃあ、向井は南雲の後ろの席な。
みんな、仲良くするように」
向井さんは、指定された絢星くんの後ろ…つまり、私の斜め後ろの席に向かって歩き出す。
そして。
「…久しぶり、絢星」
絢星くんの前で立ち止まって、にっこり微笑んだ。