田中のくせに!!
こんにちは、兄貴です。
「はなれろ」
不機嫌な顔をした田中が、イケメ…旭さんの肩をつかんで引き剥がす。
「何だよ、いいじゃんちょっとくらいー」
不満そうな旭さんの横顔は、岩槻くんに負けないくらいの超イケメン。
田中と全っ然似てない…!!!(失礼)
「で、何しに来たんだよ?」
腕を組み、眉間に深く皺を刻んだまま聞く田中。
「何しに…?」
「何か用あるから来たんだろうが!」
兄弟なのに、何やら話のテンポも全然噛み合っていない田中兄弟。
「あぁ!そうだ!!」
旭さんはようやく用事を思い出したようで、ポンッと一休さんみたいに手を打った。
そして子犬みたいな笑顔で言う。
「しばらく泊めてくれない?☆」
「…は!?」
今度はあたしと、田中の声が重なった。