田中のくせに!!




「すみません、せっかくのお買い物を…あたしのせいで…」


「そんな気にしないでよ!
買い物なんていつでも出来るし〜」




運ばれてきたココアに手をつけることなく、深刻そうな顔で俯いたままの莉恩ちゃん。




「ま、まぁまぁ、とりあえずココアでも飲んでさ?話せることからでいいから、話してみてよ」



「はい…すみません、いただきます…」




莉恩ちゃんはココアを一口飲んで、決意したように顔を上げると




「実はあたし…



岩槻先輩にふられました」






「へぇ、そっか岩槻くんに……



えええ!?ふられた!?」





ていうか告白したの!?




突然のカミングアウトに、マグカップを落としそうになった。




慌てて机の上にそれを置く。




ふぅ、セーフ。





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