田中のくせに!!





「いつの間に一緒に遊ぶ約束するほど仲良くなったの?
しかも今日一緒に来たし」



「そ、れは…すぐ近くでたまたま会って!それだけだよ!!」



「…ふーん……」



小夏が疑いの視線をあたしに向ける。




や、やばいどうしよう。



冷や汗がタラリと背中を流れるのを感じた時




「遅れてごめん!」




ナイスタイミングで、岩槻くんが現れた。




「電車遅れててさ…悪い」



「ううん!全然大丈夫!!」



赤と黒のチェックのシャツがよく似合っている岩槻くん。


黒のスキニージーンズが、普段より一層岩槻くんの足の長さを際立たせている。



制服の岩槻くんもいいけど



私服姿の岩槻くん



やっぱりめちゃくちゃカッコいい!!




「それより、急に来ちゃってゴメンね?」



「いや、全然。大勢の方が楽しいし」



ニコッと微笑む岩槻くん。


イケメン…!!




「おい、とっとと行こーぜ」



もっともっと岩槻くんの笑顔を堪能していたかったのに、
KY田中のせいで岩槻くんはすぐあたしから顔を逸らして歩き始めてしまった。



くそー…田中、恨む!




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