※誘惑危険地帯※

キャンプ>>3


「このお肉おいしぃ〜」

私は肉をひたすら口に突っ込む。

誠が笑った。

「何よ?」

「お前、ハムスターみたいな顔してるぞ」

「ハムスター可愛いからいいもん」

「普通じゃなくてちょっと太ってる方な」

「な、なんですって?!」

だってお肉美味しいもん。

「食い意地張り女!」

「うるさいっ!一言余計変態ヤロー!」

「変態は余計だろ?」

その光景を宏貴くんが見ていた。

「な、仲いいんだね」

「そうかなぁ?」

私と宏貴くんが話している姿を見ていた誠が

「ちょっと来いっ」

私の腕を強引に引っ張って木がいっぱいある薄暗い所に連れてかれた。

「な、何、きゃっ・・・」

ドスッ。

木に押し付けられた。

「な、何よ。からかってんの?」

「いや別に・・・」

は?何それ。私被害者ですよ?
何その態度。
あんたが悪いんだからね?

「別にってねぇ・・・あんた」

「お前がっ!」

誠が怒鳴り声をあげた。

こんな事って初めてで・・・。
怖くて・・・。
逃げられなくて・・・。

もぅ、やだっ!!!

「どいてよっ!」

「やだ。」

「何がやなの?!からかわないでよ!」

誠が目を細めた。

「は?」

「なにが、は?よ。ホント意味わかんない。」


「別にからかってねぇし・・・」

「じゃあ、何よ?
やめてくんない、こうゆう事」

誠が不機嫌顔になった。
私は幼なじみだからそういうことの気付きは敏感なほうだ。

「お前が宏貴と話してるからだろ?!」

は?

「何それ?訳になってないし」

「なんだよそれ・・・」

もう、はやく戻りたい。

「も、もぅ私戻るから」

キャンプ会場に戻ろうとしたその瞬間。

「・・・っん?!」

柔らかい感触のものが唇にあたった。

な、なにこれ?!
へ?今私何してんの?!

「ちょっ、・・・っま、ま・・・こと・・・」

抵抗したいのにそんな事できる隙がない。
な、何この行為?!

だんだんエスカレートしていく。
激しく・・・。
息ができない。

「・・・ん。ぁぁぁっ・・・」

私は唸り声しか上げることができなかった。

やだ、やだよ。こんなの。

エスカレートがエスカレートしていって・・・。

これがキスなの?!

こんな行為して何が楽しいの?!

私は必死で心で叫んだ。

(やめて・・・)



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