今昔狐物語

「そっか。怒ってばっかりか。お父さんは相変わらずなのね。ごめんなさい」

「ゆきが詫びることじゃない。気にするな」


今日も打ち解けられなかったことを報告され、ゆきはしゅんとした。

そんな妻に夫の遊真は優しく口づける。


「ふふ…くすぐったい」


頬に触れる彼の唇は柔らかくて、温かい。


「そう、笑ってくれ。ゆきには笑顔が似合う」

「遊真…」

ゆきは頬を恥じらいで赤く染めた。

この表情は遊真の大好物だ。


「ゆき」

クイッと顎を持ち上げられ、ゆきの桃色の唇に口づけが落とされる。

「ん…ふぁ…」

深くなるその行為に、ゆきは甘く震えた。


もっと、もっと、

遊真が欲しい…。


無意識にそう思ってしまう。


 
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